こんな方におすすめ
- タイル張りで寒いし、清掃は大変だし、そろそろユニットバスへリフォームしたい方
- 在来浴室からユニットバスへ交換する際の費用を知りたい
- 在来浴室からユニットバスへ交換するときのコツや注意点を知りたい
目次
1. 在来浴室の特徴とユニットバスへ交換するメリット
まずは基本的な在来工法の浴室の特徴やユニットバス交換するメリットを解説します。
もう分かっている、という方は2章から読み進めてください。
1-1. そもそも在来工法の浴室とは?
在来浴室とは?
- 木材やコンクリートを下地に使用し、床や壁をタイルで仕上げた昔ながらの浴室のこと
ユニットバスが登場する前は在来工法の浴室が一般的でした。
設計の自由度が高いため、好みに応じたデザインやサイズにすることができるメリットがあります。
柱までの空間を目一杯つかって、好きな大きさの浴槽・タイル・水栓など、自由に選ぶことができます。
その一方で在来浴室は経年劣化のリスクが高い、という最大のデメリットがあります。
タイルが長年の使用でひび割れたり、目地にカビが発生したりすることがあります。特に防水層が劣化すると、下地にまで水が染み込み、構造部分が腐食するケースも見られます。
さらに、冬場は浴室が冷えやすく、ヒートショック(急激な温度変化による健康被害)を引き起こすリスクがあります。
これらの理由から、現代の家庭ではより断熱性や防水性に優れたユニットバスへの変更が増えています。
1-2. ユニットバスへリフォームするメリット
ユニットバスとは?
- 浴室の壁・床・天井・浴槽などが一体化した構造のバスルームのこと
簡単に言うと、柱や壁に囲まれた空間の中に、もう一つバスルーム(部屋)を作ります。
どんなメリットがあるのでしょう?
ユニットバスのメリット
- 防水性が高い
ユニットバスは一体成型されている上、使用されている壁パネルや防水パンなどが耐久性、防水性に優れており、水漏れしにくい構造
- 施工期間が短く、コストが抑えやすい
工場で部材が作れており、現場では組み立てるだけ(給排水の切り回しや下地処理を除き)ですので、施工期間が短く、工事費を抑えられる - 清掃性が大幅アップ
目地があるタイルと異なり壁パネルは汚れが落としやすく、色あせしない。排水溝周りも清掃しやすい設計(防カビ・抗菌仕様になっている製品が多い)
- 耐久性が高く、補修が楽
ユニットバスの各部材は経年劣化しにくい設計になっており、仮に破損しても、その部材を交換するだけで済む
在来浴室からユニットバスに交換するメリットはかなり多く、特別なこだわりがなければユニットバスへ交換の一択だと思います。
2. 変更する前に知っておくべきこと
本章では、在来浴室からユニットバスへ変更する前の把握しておくべき点を解説していきます。
2-1.素朴な疑問Q&A
リフォームの現場監督を通してお客様と交流する中で、頂いた「素朴な疑問と答え」をまとめてみました。
浴室の窓はそのまま?
基本的に、現在の窓をそのまま利用します。
ユニットバスの壁パネルに窓の大きさで穴をあけ、樹脂材の窓枠を加工して開口部で窓を設置します。
ユニットバスへ交換するタイミングで、寒さ対策として、内窓を設置したり、窓を入れ替える方もいらっしゃいます。
浴室の入口ドアは交換するの?
ユニットバスは浴室ドアもセットになっているため、交換となります。再利用はできません。
近年のユニットバスの入口ドアは清掃がしやすく、汚れが落ちやすい構造になっていますし、気密性や防水性が高くとても優秀です。
仕様を選ぶ際、開き戸・折れ戸などのタイプや、色なども選べます。
浴室ドアだけを交換したい、という方は次の記事も参考にしてみてください。
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参考浴室ドア交換ガイド:カバー工法がおすすめな理由や費用相場
こんな方におすすめ 浴室ドアだけを交換するときの工期や費用を知りたい 新しい浴室ドアは、どんなものを選べばいいのか教えてほしい 特に浴室ドアの交換は、見た目の印象を大きく変え、使用感にも直結する大事なポイント。 それに隙間から水漏れしてそうだけど、なかなか修理依頼できずに、迷って ...
タイルって壊すの?
在来工法の浴室の場合、床や壁のタイルを撤去するのが一般的です。タイル下の防水層や不要な下地を取り除き、新しいユニットバスを設置します。
空間に余裕がある場合は一部残すケースもあり、特に残しても支障はありません。
浴室の広さは問題ない?
リフォーム前に事前調査を行い、スペースに合ったサイズのユニットバスを選びます。ユニットバスにはいくつもの規格サイズがあるため、ほとんどのケースで、現在の浴室のサイズに合うユニットバスが見つかります。
短い辺が110㎝未満の小型サイズの場合は、新しいユニットバスが入らないケースもあるため、リフォーム会社に相談しましょう。
難しい場合は「間取り変更」も検討に入れるといいかもしれません。
今よりもちょっとでも浴室や浴槽のサイズを大きくしたい場合、間取り変更の方法もありますが、タカラスタンダードのように2.5㎝刻みでオーダーメイドサイズを選べるようなユニットバスもあります。
脱衣所はどうなる?
脱衣所や洗面室(洗面化粧台)はそのままで、浴室のみリフォームすることが可能です。ただ、なるべく脱衣所や洗面室も合わせてリフォームした方が後々のことを考えるとメリットが大きいです。
詳しい内容は次の2-2章をご確認ください。
水栓や換気扇はどうなる?
ユニットバス専用の水栓や換気扇が設置されます。逆に既存の水栓や換気扇を再利用するのは難しいことが多いので注意が必要です。
工事の時に、給水・給湯・排水・追炊などの水配管や換気扇用のダクトは切回し作業(既存の配管を切って新しい位置に回す作業)を行います。
現状の浴室に換気扇がない場合は、壁に穴を空けて換気口を作りダクトを繋げて換気扇を設置します。
浴室暖房乾燥機は導入できる?
導入可能です。ただし、分電盤から新たに専用の電気配線を引っ張ってくる必要があるため、分電盤の位置やブレーカーの空き状況によって工事費が変わります。
温水ガスタイプの浴室暖房乾燥機の方は電気よりもパワーがあり暖房機としては優秀ですが、熱源機(給湯器)を交換することになることが多いため、費用がかなりアップしてしまいます。
現状、ガス床暖房を使っている場合は検討しても良いでしょう。
2-2. 洗面室も合わせてリフォームすべき理由
浴室をユニットバスに入れ替える場合、洗面室も合わせてリフォームすることをぜひご検討ください。
特に15年以上洗面室のリフォームをやっていないのなら、ユニットバスに合わせてのリフォームがオススメです。
その理由は次の記事に記載しています。
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参考戸建の浴室リフォームが丸わかり(パターン別に解説)
戸建のユニットバスの入替や在来浴室からのユニットバスに交換する場合の工期や費用を知りたい
浴室のリフォームと合わせて洗面室もやった方がいいの?
実際に数十件と戸建の浴室リフォームに携わってきた私が、これから戸建の浴室リフォームをしようとする方へ向けて、タイプ別に工期や費用だけでなく、失敗しないためのポイントを含めて解説します。
上記記事では壁紙や床の貼替をユニットバスへの交換に合わせてオススメしています。
ただ、壁紙や床の貼替を実施するのであれば、やはり洗面化粧台も一緒に交換するのも良いでしょう。
洗面化粧台を残したまま壁紙や床を貼り替えてしまうと、数年後、洗面化粧台を入れ替える際に必ずサイズが変わるため、再度内装をしなくてはいけなくなるからです。
3. 在来浴室からユニットバスへのリフォームプロセス
本章では、在来浴室からユニットバスへ交換する際の「流れ」「工期」「費用」について解説していきます。
3-1. 工事の流れ:解体から設置まで
工事の具体的な流れは以下の通りです。
- 解体作業:壁や床タイル、浴槽、天井などすべて撤去、廃棄する(必要があれば床のコンクリートも解体)
- 給排水・ダクトの切回し:新しいユニットバスの水栓や排水溝、換気扇に接続できるように、既存の水配管やダクト管を切り、新しい管を接続・延長して位置を調整する
- 土間打ち:新しいユニットバスが組み立てられるように、床にコンクリートを流す(強度アップ、高さや水平の調整が目的)
- ユニットバスの組立・設置
- 入口枠の設置:ユニットバスドアに枠を設置し、周りの壁(石膏ボード)を補修する
- 洗面室・脱衣所の内装:壁クロスの貼り替えなど
3-2. 工期とコスト
在来浴室からユニットバスへ交換する工期はおおよそ「4~5日(洗面室や内装を含めると6~7日前後)」です。
また、費用はユニットバスのグレードや仕様によって大きく異なりますが、おおよそ「100~250万円」となり、ユニットバスからユニットバスへの交換よりも30万円前後高くなる傾向にあります。
4-1章で記載していますが、浴室の下地(柱や大引などの木材)が傷んでいる場合は追加費用が発生するので注意が必要です。
在来浴室からユニットバスへ交換する際の詳しい工期や費用は下記ページをご参照ください。
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参考戸建の浴室リフォームが丸わかり(パターン別に解説)
戸建のユニットバスの入替や在来浴室からのユニットバスに交換する場合の工期や費用を知りたい
浴室のリフォームと合わせて洗面室もやった方がいいの?
実際に数十件と戸建の浴室リフォームに携わってきた私が、これから戸建の浴室リフォームをしようとする方へ向けて、タイプ別に工期や費用だけでなく、失敗しないためのポイントを含めて解説します。
3-3. リフォーム後のメンテナンスとアフターケア
ユニットバスを長く快適に使用するためのメンテナンスや、アフターケアについて解説します。
ユニットバスのメンテナンス
- 換気を徹底する
新しいユニットバスは気密性が高い(隙間がない)ので、窓や入口ドアを閉めた状態で換気をすると換気力が高まり、早く乾きます。
可能であれば、24時間365日、付けっぱなしにすると洗面室側も換気され、壁紙は長持ちしますし、汚れにくく清掃が楽になるなど、良いことづくめです。 - 使用後は可能な限り水を拭きとる
毎回は大変かもしれません。ただ汚れにくくカビが生えづらいユニットバスも、カルキだけは汚れが溜まっていきます。たまにで良いので、特に浴槽や壁の水をふき取るのがオススメです。 - エプロンは外さない
メーカーや仕様によって異なりますが、最近のユニットバスは浴槽のエプロンを外して、中を掃除する必要がない設計です。 - 浴室暖房乾燥機のフィルター清掃
エアコンと同じで、1カ月に1回程度、フィルター清掃を行いましょう。放置すると換気・暖房などの機能が低下してしまいますし、故障リスクが高まります。
ユニットバスのアフターや保証について
ユニットバスのアフターケア・保証は、大きく次の2つに分かれます。
- リフォーム会社のアフターサービス、「工事」保証
- ユニットバスメーカーのアフターサービス、「製品」保証
リフォーム会社のアフターサービスや工事保証は、各会社の特徴、営業・監督などによっても大きく異なります。
ただ一般的には少なくとも1年は工事保証がついています。契約前にはどんな形の工事保証か、念のため確認しておきましょう。
ユニットバスメーカーによって期間が異なりますが、1年以上の製品保証がついています。
設置後に不具合があればメーカーに連絡を入れましょう。
各メーカーの専用サイトで製品番号や個人情報を登録しておくと、保証期間が延長されることがあります
なお、設置後に不具合があったときに、製品が悪いのか、設置工事に問題があったのか、分かりにくい場合があります。
その時は工事担当の監督に相談すれば、状況に応じて対応してくれるはずです。
もっと詳しくリフォームのアフターケア・保証について知りたい方は下記ページをご参照ください。
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参考リフォーム後のアフターサービスや保証について知っておこう
「万が一トラブルが起きたらどうしよう?」と不安になることはありませんか? 多くのリフォーム会社では「アフター保証」や「アフターメンテナンス」を提供しており、リフォーム後の安心をサポートしています。この記事では、アフター保証の種類やその選び方、リフォーム後にトラブルを防ぐ方法につい ...
4. リフォームを成功させるコツと注意点
在来浴室からユニットバスにリフォームする際、失敗しないために重要なポイントが2つあります。
それぞれ1つずつ解説していきます。
4-1. 下地補修を加味する
在来浴室は長年使っていると、割れたタイルや入口ドア付近の隙間などから床下に水が浸入しやすくなります。
そのため、下地が腐食しているケースがとても多い。
特に主要な柱や土台となる大引き(大梁)が腐食していたり、シロアリが発生していることもあります。
10~20万円くらいの補修費用や、工期を1~2日ほど余分に計画に含めておくことが重要です。これにより、追加費用で予算を超えるリスクを防げます。
4-2. 配管や電気経路を事前に確認する
在来浴室で良くあるケースが、古い水配管が傷んでおり、すぐに水漏れしそうな状態だったり、最悪すでに微量に水漏れしているケースがあります。
あらかじめリフォーム会社に、ユニットバスに入れ替える際、どこの配管も新しく更新してもらえるのか、合わせて更新しておいた方が良いかを確認しておきましょう。
水漏れ時の追加費用も5万円程度は見込んでおきましょう。
また、浴室暖房乾燥機などを導入する場合は、分電盤から新規で専用の電気配線を引っ張ってくる必要があるため、数万円の工事費が追加されます。
分電盤がかなり古いようなら、10万円程度かかりますが、合わせて更新しておくのと将来的なトラブルを防止できるでしょう。
5. まとめ
ユニットバスへのリフォームは、浴室環境を一新し、生活の質を大きく向上させる効果的な方法です。
工事の流れや準備のポイントをしっかり理解し、信頼できる業者と相談して計画を進めましょう。