マンション浴室リフォームで失敗しないための注意点まとめ

2024年6月26日

マンション浴室サムネイル

マンションのお風呂リフォームって、古さや寒さを解消したい一方で「失敗したらどうしよう…」が一番の不安になりやすいです。

戸建てと違って構造や換気、近隣配慮など“見えない条件”が多いので、ネットの情報だけで判断するとズレが出ることも。
この記事では、現場で実際に多い失敗例と、逆に気にしなくていいポイントを整理して、後悔しない進め方をやさしく解説します。

あずた
マンションのお風呂は「設備」だけじゃなく「建物の条件」と「工事中の配慮」で満足度が決まりやすいんです。失敗しやすい所だけ先に押さえておきましょう。

1. マンション浴室リフォームで起きやすい失敗と注意点

マンションの浴室リフォームでは、設備そのものよりもマンション特有の条件を見落としたことで起きる失敗が多く見られます。
ここでは、実際の現場で多い失敗をもとに、「なぜ起きるのか」「どう考えれば後悔しにくいか」までセットで解説します。

1-1. 天井が下がり、圧迫感が出た

浴室天井の差

【よくある失敗】
20年以上前のユニットバスでは、天井がドーム型になっていて、実際の高さ以上に「高く・広く」感じる浴室が多くありました。
このタイプから最新のユニットバスに入れ替えると、「新しくしたのに、なんだか狭く感じる」という違和感が出ることがあります。

【注意点(なぜ起きる?)】
最近のユニットバスは、天井がフラットな仕様が主流です。
さらにマンションでは、梁や換気ダクトの位置によって、天井裏のスペースに余裕がなく、数cm下がるケースもあります。
数字上はわずかな差でも、毎日使う浴室では体感の差が大きくなりやすいんです。

【対策・考え方】
天井は「何cm下がるか」だけで判断せず、完成後にどう感じるかを重視するのがポイントです。
既存浴室がドーム天井かどうかを事前に確認し、ショールームでも天井の見え方を意識して見ると、後悔しにくくなります。

1-2. 入口の段差が高くなり、使いづらくなった

浴室またぎ

【よくある失敗】
上記の画像のように、浴室内の床よりも高いまたぎがある場合は、浴室を入れ替えると、またぎが下がることが多いです。

しかし、現状バリアフリーでフラットになっていれば、入れ替えてもフラットになると思われがちですが、メーカーや納まり条件によっては「またぎ」ができる、または高くなることがあります。

【注意点(なぜ起きる?)】
ユニットバスは、床下で支持脚によって支えられており、この高さはメーカーごとに違います。
さらに、排水管の位置や新しいユニットバスのトラップの納まりによって、床の取り合いが変わり、段差が出ることがあります。

【対策・考え方】
「絶対にフラットにしたいのか」
「多少の段差は許容できるのか」
を事前に整理しておくことが大切です。
ショールームのイメージだけで判断せず、現場条件を踏まえてどの程度の段差になる可能性があるかを先に説明してもらうと安心です。

1-3. シャワーの水圧が弱くなった

【よくある失敗】
浴室を新しくしたあと、「シャワーの勢いが弱くなった気がする」と感じる方は少なくありません。

【注意点(なぜ起きる?)】
最近のユニットバスは節水仕様が基本で、標準のシャワーヘッドも水の使用量を抑える設計になっています。
もともと水圧が低めのマンションでは、この影響が体感として出やすくなります。

建物側の条件が大きく、工事だけで劇的に改善できないこともあります。

【対策・考え方】
節水タイプではないシャワーヘッドに交換することで、体感が改善するケースもあります。
もし「水圧が弱いのが昔からの悩み」であれば、打ち合わせの段階で必ず営業や現場担当に伝えておきましょう。
それだけで、提案のズレをかなり減らせます。

1-4. お湯がぬるくなったと感じることがある

【よくある失敗】
「前よりお湯がぬるい気がする」
「追い焚きが弱くなった?」と感じるケースがあります。

【注意点(なぜ起きる?)】
最近の浴室用水栓は、節湯(エコ)機能がしっかり効く設計になっています。
さらにマンションでは、給湯器から浴室までの距離が長く、配管内での放熱や流量制御の影響を受けやすい環境です。

【対策・考え方】
多くの場合、不具合ではなく仕様による体感差です。
給湯器の設定温度を45〜50度程度に調整することで、改善するケースがよくあります。
事前に知っておくだけでも、リフォーム後のショックはかなり減らせます。

1-5. 解体工事の音で近隣トラブルになった

【よくある失敗】
「ここまで音が出るとは思わなかった」と近隣からクレームが入ることがあります。

【注意点(なぜ起きる?)】
ユニットバス・在来浴室どちらでも、解体工事ではどうしても音が出ます。
マンションという環境上、避けにくい問題です。

【対策・考え方】
重要なのは事前の近隣挨拶と説明です。
マンション工事に慣れていて段取りが丁寧な会社を選ぶことで、
トラブルのリスクは大きく下げられます。

1-6. 廃材の仮置きで管理人・住民とトラブルになった

【よくある失敗】
解体したユニットバスの廃材の置き方をめぐって、
管理人や住民と揉めてしまうケースです。

【注意点(なぜ起きる?)】
廃材は大きく、搬出までの間に仮置きが必要になることがあります。
共用部の使い方や養生、搬出ルートの配慮が足りないと、トラブルにつながりやすくなります。

【対策・考え方】
管理人との事前打ち合わせや、
共用部ルールの確認をしっかり行うことが重要です。
ここも工事の腕というより、現場マナーと調整力の差が出るポイントです。

ココがポイント


失敗の多くは「設備の性能不足」ではなく、天井・段差・水圧・給湯・近隣配慮といったマンション特有の条件をどこまで事前に想像できたかで決まります。

2. 実はそこまで気にしなくていいポイント

浴室で気にしなくてよいポイントマンションの浴室リフォームでは、不安に感じやすい一方で、実はそこまで心配しなくていい点もあります。

ここでは、現場を見ていて後悔につながりにくいポイントを整理して紹介します。

2-1. 浴室が極端に狭くなる心配

「リフォームしたら狭くなる?」と心配されますが、ほとんどの場合、浴室サイズは同等になることが多いです。

マンションはもともとサイズの自由度が低いので、逆に“変わりにくい”んですね。
もちろん梁や配管条件で例外はありますが、標準的な入替なら過度に心配しなくて大丈夫です。

サイズにこだわる場合は、次の3章で「少しでも有効に使う考え方」を紹介します。

2-2. 清掃性・断熱性は、昔よりかなり良くなっている

この点については、過度に心配しなくても大丈夫です。
最近のユニットバスは、昔のものに比べて、床・壁・ドアまわりの清掃性断熱性が大きく向上しています。

実際の現場でも、
「思ったより掃除が大変だった」
「冬が寒くて失敗した」
といった後悔につながるケースは、ほとんど見かけません。

そのため、この点で悩みすぎるよりも、使い勝手やデザインなど、毎日触れる部分を基準に選んだほうが、満足度は上がりやすいです。

2-3. カビは、換気扇を回していれば過度に怖がらなくてOK

今のユニットバスは防カビを前提にした設計が増えていて、換気扇をしっかり回すだけで、昔ほど悩まされにくいです。

もちろん水滴を拭いた方がより良いですが、「毎回完璧に拭かなきゃ…」と身構えなくても大丈夫。
家事の負担を減らすためのリフォームなので、続けやすいルールで運用するのがいちばんです。

3. 浴室サイズを少しでも有効に使いたい場合

マンションの浴室は、周囲に洗面室やPS(パイプスペース)が絡むことが多く、基本的には「今の区画の中で入れ替える」形になります。
そのため、劇的に広げるのは難しいことがほとんどです。

大きく広げられるのは、周囲の間取りを大きく変更するような大規模リフォームを実施する場合で、費用も工期も別物になります。

3-1. マンションでは浴室サイズを大きくできないことが多い

マンションは構造の制約が大きいため、既存の浴室の外側に壁を移動して広くすることは基本的にできません。
また、梁や配管スペースがあると、そのぶんだけ使える床面積が小さくなり、大きめのユニットバスが入らないこともあります。

そのため、標準的なユニットバスの入れ替えでは、浴室サイズは大きく変わらないと考えておくのが現実的です。

3-2. 少しでも広くしたいなら、サイズ調整が効くユニットバスという選択肢もある

「1cmでも広く使いたい」という相談は現場でもよくあります。
そんなときのひとつの選択肢として、サイズ調整がしやすい製品を検討する方法があります。

たとえば、タカラスタンダードの「ぴったりサイズシステムバス」は、浴室スペースに合わせて間口や奥行きを2.5cm刻みで選べる設計になっており、マンションなど間取りの制約がある空間でも、浴室スペースを活かしやすいユニットバスとして検討できます。

サイズ対応は機種や条件によって異なります。まずは現地採寸の上、ショールームや営業担当者に確認してもらうと安心です。

このような「ピッタリサイズ」に対応する製品は、狭いスペースでも無駄な“もったいないゾーン”を減らし、浴室空間をできるだけ広く使うのに向いています。

3-3. 施工経験が少ない会社だと難しいことがある

サイズ調整や納まりに工夫が必要な案件は、メーカーの施工ルールや現場のクセを理解している会社のほうがスムーズです。

経験が薄いと、段取りが増えて工期が伸びたり、納まりが中途半端になったりすることもあります。
ここは「できる・できない」より、得意な会社に頼むのが一番確実です。

4. マンション浴室リフォームの費用相場

マンションの浴室リフォーム費用は、仕様や条件によって幅はありますが、おおよそ次の金額が目安となります。

マンション浴室リフォームの相場:90〜270万円前後

同じ「浴室リフォーム」でも、戸建てと比べると20万円前後高くなるケースが多いです。

浴室リフォームをグレード別・工事別に費用・相場を下記記事でまとめているのでご参照ください。

4-1. マンションの浴室リフォームが高くなりやすい理由

マンションで費用が上がりやすい主な理由は、次のような点です。

  • ユニットバスがマンション仕様になる:水漏れを防ぐために防水が2重になっていたり、サイズの種類が多いなどの理由で商品代が高めになりやすいです。
  • 共用部の養生が必須:エレベーター・廊下・エントランスなど、広範囲の養生が必要になります。
  • 搬入・搬出の手間がかかる:階数や動線によって、作業人数や時間が増えることがあります。

これらは「余計な費用」というより、マンション工事では避けられない前提条件です。

金額だけを見ると高く感じますが、内容を知ると納得しやすい部分でもあります。

4-2. 見積もりは「総額」より「中身」を見る

特にマンションの浴室リフォームは、キッチンや間取り変更に比べると、追加費用が発生しにくい工事です。
だからこそ、最初の見積もりの「中身」がとても重要になります。

たとえば、見積書の中に次のような項目が含まれているかを確認しましょう。

  • 養生・解体・組立・配管接続:いわゆる標準工事としてどこまで含まれているか。
  • 搬入・搬出費:階数や共用部条件を考慮した費用が含まれているか。
  • 管理人・共用部対応:事前調整やルール対応が工事範囲に含まれているか。

「安いけど説明が少ない見積もり」より、多少金額が高くても、「何にいくらかかっているか」を丁寧に説明してくれる会社のほうが、工事中・工事後のトラブルは起きにくいです。

浴室リフォームは完成形がイメージしやすい分、最初の見積もりがそのまま最終金額になりやすい工事でもあります。
だからこそ、金額の大小よりも「この内容で、この金額なら納得できるか」という視点で見ると、後悔しにくくなります。

5. 失敗しないリフォーム会社の選び方

リフォーム会社選びここまで失敗例や注意点を見てきましたが、正直なところ、マンションの浴室リフォームは「どの会社に頼むか」で結果がほぼ決まると感じています。

私自身、現場監督として何度も浴室工事に立ち会ってきましたが、うまくいった現場と、あと一歩だった現場の違いは、設備の差よりも「段取り・理解・配慮」の差でした。
その経験から、大切だと感じるポイントをお伝えします。

5-1. 打ち合わせ時にショールームへ一緒に行ってくれる

ユニットバスのリフォームでは、ほとんどの場合、お客さん自身がショールームに行かれます。
これはとても大切な工程ですが、ご家族だけで見学した場合に起きやすいズレも、現場ではよく感じます。

現場条件を知らないまま「これ良さそう」とオプションを選んでしまい、実際の使い勝手と合わなかったり、逆に生活が楽になるオプションを知らずに見逃してしまうケースも少なくありません。

だからこそ、現場を把握している営業やプランナーと一緒にショールームへ行き、「この家には何が合うか」「何は不要か」をその場で整理しながら選べる会社だと安心です。
口頭の説明だけでなく、実物を見ながらすり合わせできることで、完成後のズレはかなり減らせます。

5-2. マンションの構造・クセや段取りに慣れている

マンションの浴室工事は、戸建てと違って、構造や設備の条件にさまざまな制約があります。
梁や配管スペース、天井裏の余裕、排水の取り回しなど、見えない部分の影響を強く受けやすいのが特徴です。

また、マンション工事に慣れていないリフォーム会社や現場監督の場合、工事の段取りがうまく組めず、工程が予定より延びてしまったり、納まりに無理が出て「仕上がりが少しおかしい」と感じるケースも実際にあります。

信頼できる会社は、「大丈夫です」で終わらせず、現地条件を踏まえて、どう納めて、どう進めるかを事前に説明してくれます。
設備のグレードよりも、構造・配線・工程といった地味だけど失敗に直結しやすい部分をどれだけ丁寧に考えているかが、マンション浴室リフォームの満足度を大きく左右します。

5-3. 近隣挨拶・管理人対応・マナーを大切にしている

浴室リフォームでは、解体音や廃材の仮置きなど、どうしても近隣に影響が出ます。
ここでの対応次第で、工事中のストレスは大きく変わります。

現場を見ていて感じるのは、工事そのものよりも、近隣対応が雑だったことで揉めるケースのほうが、施主さんの負担が大きくなりやすいということです。

近隣挨拶をきちんと行うか、管理人と事前に打ち合わせをしているか、共用部の養生が丁寧か。
こうした部分まで含めて対応してくれる会社を選ぶと、工事中も落ち着いて過ごしやすくなります。

6. マンション浴室リフォームで後悔しない進め方

マンションの浴室リフォームは、設備選びよりも「進め方」で満足度が大きく変わります。
これまでの失敗例や注意点を踏まえて、最後に後悔しにくい進め方をまとめます。

  • 現地調査で不安や要望をすべて伝える:水圧・湯温・段差・天井の高さなど、気になる点は最初に共有しておくとズレが起きにくいです。
  • 工事中の配慮について事前に確認する:近隣挨拶の有無、解体音への対応、廃材の仮置き場所なども確認しておくと安心です。
  • マンション工事に慣れた会社を選ぶ:換気方式や配線、共用部の扱いまで説明できる会社は、トラブルが起きにくい傾向があります。
  • 迷ったら失敗しやすいポイントを優先する:天井の体感、入口段差、水圧・湯温、換気、近隣配慮から順に判断すると後悔しにくいです。

「不安が減る順番」で決めていくことが、マンション浴室リフォームを成功させる一番のコツです。

-浴室・ユニットバス
-, ,